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マンション投資の鉄人

第二十五の鉄人   鳥取県在住 T.T.

私のマンション投資の15年(4) - マンション投資のイメージ&価値観と現実


 私にとって「マンション投資のイメージ」といえばこんな感じでしょうか。。。

  1. マンション投資は自分が資産を築くためにお金が借りれる唯一の投資手法である。
  2. マンション投資は他人が自分の資産を築くためにお金を出してくれる有難い投資手法である。

 株や金、FX投資を目的にするのに金融機関はお金を貸してくれません。投資の中でローンが組めるのは不動産投資だけです。自分の投資のために借金できるのは不思議な気分です。都銀でも貸してくれます。ありがたいことです。

 現在私は13室所有し、そのうちローンが残っているものが7室です。おかげさまで今満室です。イメージとしてはこうでしょうか。
 見ず知らずの赤の他人なんですが、13人の入居者の方々は毎月家賃を入れてくださっている。毎月通帳に入ってくる家賃。この人たちはこのマンションという高額な資産を私のものにするために協力してくださっている。言い換えれば、私を含めれば「14人で7つの物件のローンを返していっている。」ということになるのです。私のものにするために。。。ありがたいことです。
 という感覚ですがいかがでしょうか。

 そんなありがたいイメージのマンション投資ですが、ことはそれほど簡単なものではありませんでした。それは私がマンションを「持つことが目標」になっていたからです。良いものを購入してなんとなくリッチな気分になる。そこから「いつまでにどれだけ利益を得るか」、キャッシュフローを得るということを考えておらず購入後の目標が定まっていませんでした。「なんてバカな・・・」と思われるかも知れません。実際ほんとうにノープランでした。

 あえて目標らしきものをあげるとすれば、15年の間に思ったことは次の2つくらいです。

  1. 最初6室持とう。将来ローン終了時には月30万の収入を確保したいな。(一室5万×6)

札幌の物件は首都圏に比べると非常に安く。ほぼ半値の印象がありました。だから6件くらいはいけそうだと。

  1. 10室所有して事業規模にしよう。青色申告できるようにしよう。

「青色の事業主になると税法上何かとお得なようだ。」くらいの単純な気持ちによるものでした。

 今、13室所有しています。1. も2. も目標クリアしました。しかし、うまくいっていません。ローン返済で持ち出しがかなりあります。キャッシュフローがマイナスです。一般に投資であるからには、毎月個々の物件から一定のキャッシュフローがあってしかるべきだと思いますが、それがありません。

 自戒したのは「買うこと」「増やすこと」が目的になっていたということです。運営していくということに無頓着でした。投資なのですから「いつまでにいくら利益を上げたい」と具体的な目標値をあげ、達成するために購入物件の将来にわたっての収入と支出、融資条件を確認して毎月のキャッシュフローが得られるようにしてからかかるべきだったと思います。。

 今、ほとんどの方が毎月キャッシュフローを得ることができるような運用の仕方で始めていらっしゃると思います。「持ち出し」があれば、ただでも苦しい家計の中からさらなる出費が毎月加わるわけですから余裕をなくしてしまいます。初期にローンを組んだ物件は「ローンが家賃でちょうど支払えるくらいだからいいだろう」という考えで始めました。

 その時ローン支払いと家賃がちょうどくらいでしたから、今は完全な持ち出しです。実際最初の購入の時以上にローン返済が家賃で賄えることはなかなかありません。空室。修繕金。家賃下落。固定資産税等で予想以上の持ち出しを経験しました。

 「債務はマンション経営の最大のリスク」と言えます。月々の返済は待ってくれません。それに引き換え収入である家賃は休憩することがあります。売り上げのない期間があります。空室の発生です。また収入は減ることもあります。家賃下落です。また滞納もあるでしょう。でもローン返済にそんな理由など関係ありません。毎月確実に口座から引き落とされます。確実に出ていく支出です。

 マンション投資は賃貸経営と考えるべきで、購入した時がスタート地点で、持った時が「始まり」です。そして先の長い投資が始まります。利益減少で投資効率が下がれば物件組み換えを考える必要も出てきますし、利益を確定するために売却という「出口」についても考えておかなければなりません。

 私は幸いに途中一物件ローンが組めなかったためそれを契機に徐々に6戸現金購入していきました。現実的には13戸のうちローンのあるのは7戸です。その7戸のうち6戸は毎月「持ちだし」しています。よって投資した金額の回収がいつ終わるかというのは、未だに投資金額が拡大している状況では私が生きている間に回収は無理なレベルです。空室のたびに発生する営繕費や募集費も投資金額です。

 現金購入したものが6戸ありますが、それらでも、購入金額と維持するのに使った金額を合わせると現実問題、回収まであと10数年かかるといった状態です。

 「債務はマンション経営の最大のリスクです」

 ちなみに投資の健全性をみるのに「負債支払安全率」という指標があります。「年間ネット収入÷年間ローン返済金額」です。
 私の場合13物件合算で 1.27 です。一般に 1.3 以上が望ましいとされていますのでもう少しです。









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国家資格名 人数
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マンション管理士 5名
管理業務主任者 5名
 
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